英語を話せるようになりたいですか？だったら・・・

最近日本語の文章を書くための勉強をしようと思って、外山滋比古氏の「文章を書くこころ（PHP文庫）」という本を読み始めました。（いきなり日本語の書き方から始まります。）

その中に、「名文を読む」というサブタイトルのページを読んだとき、「えぇ~っ！！」と衝撃が脳裏を走りました。
それって、英語の勉強法とおなじじゃないですか！

外山氏は作家谷崎潤一郎氏の著書「文章読本（中央公論社）」から引用した文章で

「今日の人は”読む”と云えは普通”黙読する”意味に解し、また実際に声を出して読む習慣が

すたれかけて来ましたので、自然文章の音楽的要素が閑却されるやうになったのでありませうが、これは文章道のために甚だ嘆かはしいことであります」

その昔の寺子屋で教えた漢文の素読が文章を書く上にも良い基礎のなっていたとも考えていたようで・・・

中略

近年の言葉の教育は意味をとることにのみ目を向けている。ざっと読んで、解釈をする。

わけがわかれば、それでさっさと先へ進んでしまう。

音声などはじめから頭に残っていない。

「外山滋比古氏「文章をかくこころ」（PHP文庫）」より

これを読んだとき、「そうだ！その通り！私が言っていることとおなじだ！」（偉い先生のご意見に「その通り！」とは、甚だ恐れ多いのですが）

最近、中学生で英語の文章の意味はわかり、問題が解けて良い点を取っているのに、英文を読めない生徒さんによく出会います。

学校の授業で先生の後について音読はするけれど、そもそも単語の読み方がわからない、発音の仕方がわからない。習った単語は読めても、初めて出てきた単語は読めない。発音記号も習わないので、辞書で調べても読み方はわからない。という状態のようです。

それはあり得る事かもしれないと思いました。なぜなら、英語教育に力を入れている私立の学校をの除く中学校で、発音や英語の単語の読み方（フォニックス）を教えているところがあると聞いたことがないからです。

あるのかもしれないけれど、大半の学校は教えていないのではないかと思います。

また、英語をネイティブスピーカーの外国人から習ったら、英語の発音がうまくなって英語が上手に使えるようになると思っているところがあります。だから、日本人の先生はと思われる方もいらっしゃるでしょう。
かつて私も英語はネイティブスピーカーの外国人からと思い込んでいました。

ところがわかったことは、彼らは子供の時から大人たちの英語を聞いてその発音が自然とできるのと、両親からきちんとした発音を幼いころに教わっているので、気が付かないうちにできているということです。つまり、技術的に発音を教えることはできないのです。
彼らが発音する音を、私達日本人が出せないことは何故だかわからないそうなのです。どうしてできないの？っていう感覚。

英語の発音などを教える技術を学んだ外国人の先生でないと、どうやら日本人に発音を教えるのは難しいらしいのです。

小さい頃ネイティブスピーカーの外国人から英語を習って発音が良くなっていても、成長するにつれて日本語的な発音になっていく日本人の子供たちに出会ったことはないですか。

私も英語を教えて20年になるが、最近色々な事がわかってきました。

日本語にない音を発音するとき、日本語の発音との違いや、口の形、舌の位置など、構造的なことがわかっている日本人あるいは日本人と変わらない日本語の発音ができる外国人でないと、きちんと発音ができる技術を教えることは難しいのではないかと。

日本語の世界に住んでいる私たちが、英語の発音を身につけるためには、発音するための方法（テクニック）を知らなければならないということ。

そして、本当に自分が発音できない音は、聞き取れないんだなぁということです。

日本に住む私たちが、本当に英語を使えるようになるためには、発音の仕方を身に付けた後、読み書きだけではなく声に出して英語の文章を言うこと。それはとても大事な事なのです。

発音の仕方、文字の読み方を身につけて文章を音読したり、英語を聞く習慣をつけると、本当に数年で英語を使えるようになってきます。

海外の英語のドラマや映画を、そしてニュースを、字幕なしで理解できるようになるのも夢ではありません。

興味があれば、チャレンジしてみてください。続ければ、必ずできるようになります。

もし方法がわからなければ、私（Studio Avanti　渡瀬）までお問い合わせください。

（資）Studio Avanti　渡瀬真弓